オックスフォード辞典によると、エンターテインメントとは、”喜びや楽しみを提供したり、受け取ったりする活動”と定義されています。しかし、エンターテインメントの一種である映画は、ただ単に人を楽しませる以上のことをしてくれると思いませんか?優れた映画というのは人々に感動を与え、教えを説き、私たちは強い感情を受けて圧倒されます。そして、複数の方向から影響を与える作品もあります。本記事では、改めて人生について考えさせられ、物事を新しい視点で見る気にさせる、素晴らしい名作映画をいくつか紹介します。
1. 『アウト・オブ・ザ・ワイルド』
2007年の映画『イントゥ・ザ・ワイルド』は、素晴らしいの一言に尽きます。本作は、作家ジョン・クラカワーの興味深い著書『荒野へ』を映画化したもので、クリストファー・マッキャンドレスとアラスカの原野との出会いを描いた作品です。マッキャンドレスが裕福な家庭や物質的に恵まれた環境を拒否し、自然と触れ合う喜びを求めていく姿を見ると、誰もが思わず同じような願望を抱いてしまうことでしょう。自立への憧れが成就したかのような気分になる映画となっています。
2. 『トゥルーマン・ショー』
今の自分の現状や人生について見つめ直すきっかけをくれる映画『トゥルーマン・ショー』。主人公のトゥルーマン・バーバンクは、幼少期から人生の全てを撮影され、リアリティ番組として全世界に放送されてきた明るい青年。しかし、彼自身はその事実を全く知らないという設定になっています。ついにその衝撃の事実を知ったトゥルーマンは、メディアが作り出した仮想の世界に疑問を抱き、やがてそこから脱出しようと試みるのでした…。
3. 『クラッシュ』
映画『クラッシュ』は一見、表面的には9.11後のアメリカにおける人種間の対立を殺伐と表現した作品に見えますが、実際には、人間の本性とその複雑さを描いているのです。人間の本性のさまざまな面を映し出しながら、マイノリティに対する偏見について考察しています。偏見については、衝撃的なほど正確に描写しています。本作を鑑賞した後は、はじめて出会う人に対して偏った判断を下す前に、より慎重に考えるようになるでしょう。
4. 『ショーシャンクの空に』
生きることに希望を見出せるといっても過言ではない、映画『ショーシャンクの空に』。この文句なしの名作映画は、19年間ショーシャンク刑務所にて服役生活を送っていた主人公アンディ・デュフレーンが、ある決意をすることによって刑務所の退屈な日々から抜け出す様子を描いた作品です。本作は冤罪をテーマにしており、アンディが脱獄するシーンでは、信念を持ち続けることがいかに大切であるかを教えてくれます。
5.『ウェイキング・ライフ』
リチャード・リンクレイター監督による傑作アニメーション映画『ウェイキング・ライフ』は、これまでに作られた映画の中で最も称賛に値する作品の一つであり、さまざまな人生観や哲学を学ぶことができます。名もなき主人公の青年が、目覚めそうで目覚めない夢のような状態でとぼとぼ歩いていると、たくさんの人々に出会い、ある時は話すことができずにただその場にいたり、またある時には現実、自由意志、無秩序、自殺、映画など、あらゆるテーマについて会話を交わしたりします。そして、そのすべてのシーンは実写映像で撮影され、デジタルペインティングで加工したアニメーションで鮮やかに描かれているのです。
6.『わたしに会うまでの1600キロ』
シェリル・ストレイドのベストセラー自叙伝『Wild: From Lost to Found on the Pacific Crest Trail』を原作とする『わたしに会うまでの1600キロ』は、自暴自棄になった迷える女性が更生の道へと歩む姿を描いた作品です。”私は母が信じていた女性へと戻るために歩いていく”というのが、本作のメインテーマとなっています。どれだけ人間の精神は粘り強さかを示しており、耐え抜くことの大切さを思い出させてくれます。