時が過ぎるのは早いもので、2022年ももう半分が終了しました…!一年の最初の数ヶ月は、その年の目標を立てたり、古い目標を更新したり、自分の人生を改めて見直したりするのに適した時期ですよね。ただ、映画業界では一般的に、一年の最初の数ヶ月は、新作映画の低迷期となることが多いのはご存知でしたか?かといえ、目新しいものを好む視聴者は、季節なんて気にしません。そのため最近では、自信作をこっそりVODで配信したり、ライバル作品が少ない時期にあえて劇場公開したりする配給会社が増えているようです。

以下に挙げたおすすめ新作映画は、公開日が直近である順に紹介していきます。最新作から順に挙げていくので、気になった作品があれば今すぐ劇場まで足を運びましょう!

 

  • 『ファイアー・アイランド』

映画『ファイアー・アイランド』は、作家ジェイン・オースティンによる有名小説『高慢と偏見』をベースにしていて、LGBTが集まる楽園「ファイアー・アイランド」に舞台を移し替えた作品となっています。コメディアンのジョエル・キム・ブースターが脚本を手がけ、『高慢と偏見』のエリザベス・ベネットともいえる主人公ノア役で自身も出演しています。物語としては、ノアと仲間たちは毎年ファイアー・アイランドで1週間の休暇を過ごすのが恒例であったのですが、ひょんなことから今年がファイアー・アイランドで一緒に過ごす最後の夏となってしまいます…。ノアの一番仲の良い友達(ボウエン・ヤン演じる)ハウイーはまだ恋愛経験がゼロであったため、ノアはハウイーをベッドインさせることを今週の目標にします。休暇中に出会った富裕層の男性たちと仲良くなれたり、なれなかったり…と、鑑賞中はずっとドキドキハラハラさせてくれますよ。

  • 『トップガン マーヴェリック』

映画『トップガン マーヴェリック』は、タイトルからも分かるとおり、1986年公開の『トップガン』の続編ではありますが、主人公マーヴェリックは以前の独りよがりな生活から離れ、これまでの生き方の代償を再考する様子が描写されています。今回のマーヴェリックは、部隊で一悶着起こした関係で左遷された結果、かつての自分を彷彿とさせるような、生意気で反抗的な飛行士志望の生徒たちを指導することに落ち着くことに。前作と同様に、出演者がまるで本当に飛行機を操縦し、コックピットで撮影しているかのようなエキサイティングなアクションが満載です。予想通りの結末にもかかわらず、ジョセフ・コシンスキー監督は”ここで全員死ぬの?”というスリリングな場面を見事に描いています。もちろんアクションも見どころではありますが、闘病中であった(ヴァル・キルマー演じる)アイスマンとの涙ぐましく早すぎる別れや、30年以上経ってもマーヴェリックが(アンソニー・エドワーズ演じる)グースをいかに恋しがっているかの表現など、感情的なパートでも惹きつけられ、鑑賞後は十分満足すること間違いなしです。

 

  • 『ハッチング―孵化―』

ハンナ・ベルグホルム監督の長編デビュー作である『ハッチング―孵化―』は、不特定多数のフォロワーのためにネット上で偽りの人生を送ること、ティーンエイジャーが抱える苦悩、複雑な家族の絆を、グロテスクな一体のモンスターを通して描いたホラー映画であり、驚きの展開がたくさん待ち受けています。ちなみに、フィンランド人作家イルヤ・ラウティによるおとぎ話を原作にしているそうです。体操選手である12歳の少女ティンヤは、「Lovely Everyday Life」というライフスタイル動画サイトにて、完璧で幸せな家族の動画を配信している母親を喜ばせるために、すべてを我慢しながら生きていました。ある夜、ティンヤは森で奇妙な卵を見つけ、守りながら育てることに…。これはなんと森の怪物の卵でしたが、母親がティンヤから排除しようとしているすべてを体現する、恐ろしくて危険なものでもあったのです…!この恐ろしい物語は、見る者をゾッと震えさせるだけでなく、現代らしい要素を多く含んでいます。そして、問題のモンスターのデザインですが、映画『ダークナイト』のヒース・レジャーのジョーカーを担当したメイクアップスタッフが参加した結果、一度見たら忘れられない仕上がりになっています。